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免疫力を圧倒的に高めるプロバイオティクスの効果を専門家が解説するよ。

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まさき
最近、なにかと忙しいせいか身体が疲れやすいし、体調を崩しやすくなった気がする。最近話題のプロバイオティクス製品とかって本当に効くのかな?

と思っているあなたに是非読んでいただきたい内容になっています。

最近テレビや雑誌でよく目にする”プロバイオティクス”というワード。なんだか身体にいいんでしょ、くらいで思っているかもしれませんが、上に書いた悩みをまとめて解決出来る可能性を秘めた凄いやつなんです。

この記事では化学と免疫学を研究している筆者が、プロバイオティクスと免疫のお話を解説していきます。

本記事の目次

・プロバイオティクスって何なの?

 プロバイオティクス製品には本物と偽物がある?

・プロバイオティクス製品が免疫力を高める理由

  免疫力には腸内細菌が関係している

  腸内フローラは精神まで影響を与える

  身体に悪い物質を作る微生物が主役!?

・免疫力を高めるプロバイオティクス製品を選ぶ

  優秀な菌を巡って熾烈な競争が広げられている

  科学的に効果が証明されている中でも優れた商品

プロバイオティクスって何なの?

プロバイオティクスには本物とニセモノがある?

プロバイオティクスは、”プロバイオシス”という”共生”を意味する単語から派生した言葉です。1980年代「腸内フローラのバランスを改善することにより人に有益な作用をもたらす生きた微生物」という定義がされ、これが現在も使われています。

プロバイオティクスと記載されているヨーグルトやサプリメントには、下痢や便秘を抑える、腸内の感染を予防する、免疫力を回復させるなどの働きを持った微生物が含まれているのです。

じゃあこれからプロバイオティクスって書いてあるヨーグルトとかサプリを買えばいいんだね!というのは早合点。

プロバイオティクスにも本物とニセモノがあるのです…。

本物というのは「科学的にその微生物が体に有益であることが証明された製品」のこと。

科学的に有益というのは、現代の技術で標準的な方法に従えば誰がやってもいい結果が得られるということなので、企業が好き勝手に言えるものではありません。

基本的には国がその効果を保証していて、厳しい審査で良好な成績を収めた製品に贈られるのが『特定保健用食品』の称号、いわゆるトクホです。

好き勝手な効果を謳って消費者をだまくらかすのは許さないぞ!ということで消費者庁が承認しています。ただ残り全てがニセモノというわけではなく、中にはそういうものもあるので気をつけましょうということです。

プロバイオティクス製品が免疫力を高める理由

免疫力には腸内細菌が関係している

私達は食事や水分の補給などを通じて絶えず病原菌やウイルスを体の中に取り入れています

その数は呼吸などと比べても桁違いに多いことから、胃や腸といった消化器官は常に病原菌の侵入リスクの最前線にいるのです。

実際に人体を防御する免疫細胞のうちの8割弱が腸内の防衛を担当していると言われています。

しかしこれだけではなく、人体は体内に100兆〜1000兆匹存在している腸内細菌群(腸内フローラ)を有効に利用して細菌による感染から防御しています。

すなわち腸内細菌をバランスよく飼っておけば、外部から有害な細菌が侵入してきた際に乳酸菌などの腸内細菌がこれを駆逐してくれるというわけです。

この腸内細菌による免疫力は人体の免疫細胞による防御力の2倍を超えると言われます。

ポイントはバランスの良い腸内フローラを育てておくことです。具体的には善玉菌:悪玉菌:日和見菌が20:10:70が理想的なバランスと言われています。

日和見菌は状況によって人体に良くも悪くも働く細菌ですが、善玉菌が減少するとこの日和見菌も体に悪さをすることが知られており、善玉菌を摂取することが大切です。

最新の研究のご紹介

ビフィズス菌などの善玉菌の一部が産生する”酪酸”と呼ばれる成分が、免疫の暴走を抑える働きのある抑制型免疫細胞を生み出していることが発見されました。

これによって自身の免疫によって自分を攻撃する自己免疫疾患が回避されていることが明らかとなったのです。

このように腸内細菌はもはや人間と共生の関係にあるのです。

腸内フローラは精神にまで影響を与える

仕事に人間関係、冠婚葬祭など私達は日々ストレスに晒されて生きています。少しの負荷や短い期間なら問題ありませんが、長期間に渡って受けたストレスは神経を通じて腸にも影響を与えます。

というのも腸は脳の次に神経細胞が多く、脳と密接に神経ネットワークで繋がっているからです。

いわゆる「自律神経が不調で胃腸の調子が悪い」という状態になるのです。

ストレスが原因で胃腸の調子が悪くなると、とても不思議なことに腸内細菌のバランスにまで影響が出てきます。

研究ではストレスがかかるとビフィズス菌などの善玉菌が減少し、逆にウェルシュ菌などの悪玉菌が増加することが知られています。

その逆にビフィズス菌などの一部の乳酸菌を腸内に取り込むことで、身体への過剰なストレスを軽減する効果が報告されています。

身体に悪い物質を作る微生物が主役!?

ほとんど全ての腸内細菌は人間に分解できない食物繊維やオリゴ糖などを栄養源として分解し、何らかの物質を腸内に放出しています。

その物質は細菌の種類によって様々ですが、これが身体に大きな影響を与えます。

例えばインフルエンザにかかりにくくなると話題になった、明治 R-1ヨーグルトの場合が典型例です。

R-1ヨーグルトに含まれる”OLL1073R-1株”と呼ばれる乳酸菌は、腸内でEPSと呼ばれる物質を排出します。このEPSを腸管壁面に存在する免疫細胞を見つけると、警報を出して身体全体の免疫力を向上させます。

「化学と生物 Vol.53, No.10 (2015)」にわかりやすい図があったので引用します。

ここで多糖体と書かれているのがEPSのことです。細かいことはおいておいて、このEPS(多糖体)がきっかけとなってNK活性と呼ばれる免疫力が増強するという仕組みが明らかになっています

EPSは人間にとっては有益なものではないので、免疫細胞が刺激されて身体が臨戦態勢に入るのです。

免疫力を高めるプロバイオティクス製品を選ぶ

優秀な菌を巡って熾烈な競争が広げられている

見てきたように腸内細菌は、様々な化学物質を排出することで精神や免疫など幅広く作用します。

その排出物は腸内細菌の種類によって異なります。即ち腸内にどのような最近がいるかによって、精神状態や免疫力が大きく異なってくるということです。

そのため、ヨーグルトや乳酸菌飲料業界はより優れた乳酸菌を巡って熾烈な争いを続けています。

開発のポイント

・腸に入った時に人に有益な作用をするか

・副作用はないか

・胃酸などにやられず腸まで届くか

・腸で他の細菌に駆逐されず長くとどまるか

などなど。

これらを考えて何万通りという乳酸菌・ビフィズス菌を精査したうえで、カプセルに入れるのか錠剤にするのか、その他にオリゴ糖などのサポート剤を配合するのかなどが考えて、様々な商品が作られているのです。

科学的に効果が証明されている中でも優れた製品

R-1乳酸菌

上で書いてきたようにEPSと呼ばれる物質を放出することで、免疫系を刺激して身体の抵抗性を高める効果があります。

数多くの文献が提出されており、研究費も多分に使用されていることからほぼ確実に効果があると考えられるでしょう。

1つ注意しなければならないのは、このような乳酸菌のほとんどは腸に届いてもすぐに他の腸内細菌に駆逐されてしまうことです。そのため、毎日定期的にR-1乳酸菌を摂取する必要があります。

私の場合には風邪を引きやすい冬場は毎朝と夜摂取したところ、ここ数年一度も風邪を引いていません。本当にR-1乳酸菌の効果かはわかりませんが。。笑

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このR-1乳酸菌で免疫力を高めるなら、まとめ買いする方がかなり安くついてお得です。

なお、余談ですがR-1乳酸菌は培養するのが難しく、R-1ヨーグルトを種にして自宅でヨーグルトメーカーで作っても効果は得られないと思います。

プラズマ乳酸菌

プラズマ乳酸菌は世界で唯一人体の免疫細胞を直接活性化できることが確認できている乳酸菌です。

しかも免疫系の中でも全ての免疫細胞に司令を出す働きのあるプラズマ樹状細胞という特殊な免疫細胞を活性化するため、強い免疫強化作用を示します。

このプラズマ樹状細胞を発見、開発しているのは大手飲料メーカー「キリン」ですが、社運をかけているのかというくらい本気で研究しています。こちらの紹介ページを見ても明らかです。

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ヨーグルトだけでなく、サプリタイプもあります。腐らないし、お手軽に摂取できて良いですね。

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プラズマ乳酸菌が免疫を活性化する仕組みが明らかになったのは2018年と最近のことで、これから更にいろいろな機能が明らかになっていくでしょう。以下は論文からの抜粋ですが、私はこの図を見て感動してから毎日摂取しています。笑

ビフィズス菌(ブレーベ種、ロンガム種)

今度は善玉菌の中でも乳酸菌ではなくビフィズス菌です。ビフィズス菌にもたくさんの種類がありますが、ロンガム種やブレーベ種は母から子へと受け継がれ、感染防御作用、免疫力活性化、コレステロール低下作用、整腸作用などが科学的に認められている非常に重要な菌です。

 

母から受け継いでから死ぬまで腸内に存在しますが、年齢と共にその割合は低下していき、成人では幼児時代の1%以下になってしまいます。

そのため成人になってからはこれらのビフィズス菌をヨーグルトやサプリ等を使って積極的に補っていくことが必要です。

【希少】ブレーベ・ロンガム種を摂取できる製品

これを補うことで幼児特有の感染防御力を回復させられないかと研究が盛んに行われています。現状でもロンガム種を腸内に十分な数で飼育することで、感染防御力が上昇することが確認されています。

 

まとめ

この記事では腸内細菌と免疫力の関係についてご紹介してきました。乳酸菌やビフィズス菌といった腸内細菌がどれだけ私達の身体に影響を与えているか理解していただけたかと思います。

免疫力以外にも肥満、アレルギー、うつ病などにも腸内細菌は関与していることが最新の研究でわかってきており、これらについてもまたご紹介していきます。

 

というわけで今回の解説記事は以上です。

具体的にどのようなサプリメントを飲んだら良いのかは以下の記事で詳しく解説しています。

科学者が本当にオススメする"オリゴ糖×乳酸菌"のサプリを発表!【目的別にご紹介】

まさきオリゴ糖が健康に超効果的と知った人「オリゴ糖が整腸効果、癌の予防効果、アレルギー改善、肥満対策…などに効果がある腸内フローラに超重要ってわかったよ。 でも副作用とか心配だし、どのオリゴ糖を食べた ...

 

 

<参考文献>

1. 免疫調節多糖体を産生する乳酸菌を活用した機能性ヨーグルトの開発

2. ウイルス感染防御を統括するプラズマサイトイド樹状細胞を活性化する乳酸菌の開発

3. 腸内細菌が免疫調節たんぱく質と免疫制御細胞を誘導し腸管免疫の恒常性を保つしくみを解明

4. 菌体外多糖を産生する乳酸菌で発酵したヨーグルトの免疫賦活作用

5. Stress and Health Care (No.208)

6. Probiotics and paraprobiotics in viral infection: clinical application and effects on the innate and acquired immune systems.

7. 神戸常盤大学紀要4(2):1-9, 2011

-医療, 衛生

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